アフリカのいのち
世界史から抜け落ちたアフリカの一大絵巻
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- 関連ワード
- アフリカのいのち
- タイトル
- サブタイトル
- 大地と人間の記憶/あるプール人の自叙伝
- 著者・編者・訳者
- アマドゥ・ハンパテ・バー著
- 樋口裕一・山口雅敏・冨田高嗣訳
- 発行年月日
- 2002年 9月 30日
- 定価
- 4,180円
- ISBN
- ISBN4-7948-0574-8
- 判型
- A5判
- 頁数
- 512ページ
著者・編者・訳者紹介
アマドゥ・ハンパテ・バー(Amadou Hampate Ba)
西アフリカ・マリが生んだ偉大な作家・歴史家であり、哲学者、民族学者、詩人、そして語り部でもある。呪術と超自然に満ちた奇想天外でありながらも事実に即したアフリカの物語を数多く遺した。1900年、マリに生まれ、コーラン学校、白人学校などを修了後、マリや隣国で公務員、通訳、秘書を務める。1942年頃から黒アフリカ・フランス学院で仕事を始める。51年にはユネスコの給費生として1年間フランスに留学。数多い渡仏で、フランスの海外ラジオ放送などに関わる。マリに戻り人文科学協会を設立。会長を務めながら1991年、アビジャンで没するまで、プール人の伝承文学などの研究に携わり、数々の物語の発掘・紹介にあたった。『カイダラ プール人の秘儀物語』(1969)、『アフリカ文明の様相 人・文化・宗教』(1972)、『バンディアガラの賢者ティエルノ・ボカールの生涯と教え』(1980、以上未邦訳)など、プール人の秘儀やアフリカにおけるイスラムを紹介した著書のほか、希代の奇書『ワングランの不思議』(石田和己訳、リブロポート、1984年)や本書の続編『はい、司令官殿』(1994、未邦訳)など、類まれな物語の数々で世界を魅了しつづけている。
西アフリカ・マリが生んだ偉大な作家・歴史家であり、哲学者、民族学者、詩人、そして語り部でもある。呪術と超自然に満ちた奇想天外でありながらも事実に即したアフリカの物語を数多く遺した。1900年、マリに生まれ、コーラン学校、白人学校などを修了後、マリや隣国で公務員、通訳、秘書を務める。1942年頃から黒アフリカ・フランス学院で仕事を始める。51年にはユネスコの給費生として1年間フランスに留学。数多い渡仏で、フランスの海外ラジオ放送などに関わる。マリに戻り人文科学協会を設立。会長を務めながら1991年、アビジャンで没するまで、プール人の伝承文学などの研究に携わり、数々の物語の発掘・紹介にあたった。『カイダラ プール人の秘儀物語』(1969)、『アフリカ文明の様相 人・文化・宗教』(1972)、『バンディアガラの賢者ティエルノ・ボカールの生涯と教え』(1980、以上未邦訳)など、プール人の秘儀やアフリカにおけるイスラムを紹介した著書のほか、希代の奇書『ワングランの不思議』(石田和己訳、リブロポート、1984年)や本書の続編『はい、司令官殿』(1994、未邦訳)など、類まれな物語の数々で世界を魅了しつづけている。
内 容
偉大な語り部がつむぐ知られざるアフリカとそこに棲む人々の生きた歴史。
自然がもたらすあらゆる知識、家族や友への愛、共同体の絆、祖先への畏敬の念、異なる伝統を持つ人々と心を交わす喜び。
われわれがいつからか失ってしまった「いのち」の泉がここにある。
西アフリカ・マリ族が生んだ偉大な作家の半世紀の自叙伝でありながら、自伝という枠を越えて、日本人にとっていまだ「知られざる大陸」である〈アフリカ世界〉の真実の姿が如実に描かれている。そして、「自然の声を聞く」知識のあり方、夢や呪術tが生きている暮らし、家族や共同体の愛の絆、祖先への畏敬の念、異なる文化と交わる喜びなど、私たち日本人がいつからか失いつつある人間の尊厳、〈いのちの泉〉が湧きだしている。
何よりも、一度ページを開いたらあっという間に引き込まれる面白さは圧巻。著者の一族がたどる波瀾万丈の運命や、19世紀フランスの植民地主義、陰謀や圧政のなかで精一杯生きる人々の生活、飢餓や戦争、イスラム教の伝播など、さまざまな歴史的事件が生き生きと描かれる。一つの家系の歴史から編み出される壮大な〈人間の歴史〉という点で、アフリカ版『百年の孤独』とも言える濃密な物語世界が展開される20世紀最大の名著である。
自然がもたらすあらゆる知識、家族や友への愛、共同体の絆、祖先への畏敬の念、異なる伝統を持つ人々と心を交わす喜び。
われわれがいつからか失ってしまった「いのち」の泉がここにある。
西アフリカ・マリ族が生んだ偉大な作家の半世紀の自叙伝でありながら、自伝という枠を越えて、日本人にとっていまだ「知られざる大陸」である〈アフリカ世界〉の真実の姿が如実に描かれている。そして、「自然の声を聞く」知識のあり方、夢や呪術tが生きている暮らし、家族や共同体の愛の絆、祖先への畏敬の念、異なる文化と交わる喜びなど、私たち日本人がいつからか失いつつある人間の尊厳、〈いのちの泉〉が湧きだしている。
何よりも、一度ページを開いたらあっという間に引き込まれる面白さは圧巻。著者の一族がたどる波瀾万丈の運命や、19世紀フランスの植民地主義、陰謀や圧政のなかで精一杯生きる人々の生活、飢餓や戦争、イスラム教の伝播など、さまざまな歴史的事件が生き生きと描かれる。一つの家系の歴史から編み出される壮大な〈人間の歴史〉という点で、アフリカ版『百年の孤独』とも言える濃密な物語世界が展開される20世紀最大の名著である。