抗日蜂起事件の真相と鎮圧の凄惨な実態

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台湾秘話
タイトル
サブタイトル
霧社の反乱・民衆側の証言
著者・編者・訳者
林えいだい著
発行年月日
2002年 12月 25日
定価
3,300円
ISBN
ISBN4-7948-0582-9 
判型
四六判
頁数
364ページ

著者・編者・訳者紹介

林えいだい(はやし・えいだい)
1933年福岡県生まれ。ノンフィクション作家。『銃殺命令?BC級戦犯の生と死』(朝日新聞社 1986年)、『精算されない昭和?朝鮮人強制連行の記録』(岩波書店 1990年)、『松代地下大本営?証言が明かす朝鮮人強制労働の記録』(明石書店 1992年)、『日露戦争秘話 杉野はいずこ?英雄の生存説を追う』(新評論 1998年)、『証言 台湾高砂義勇隊』(草風館 1998年)、『台湾の大和魂』(東方出版 2000年)など多数の著書がある。

内 容

 日本から見れば「事件」だろうが、私たちにとって、あれは「戦争」だった。
欺瞞に満ちた日本の植民地行政、隠された報復と処刑。
被支配者たちの記憶がいま真実を白日のもとにする。
 1990年の夏、著者は旧満州(中国東北部)のハルビンに一か月滞在して、関東軍の七三一部隊と特務機関の調査をした。帰国後、北九州市にあった旧陸軍曾根毒ガス工場の取材中に「731部隊は、昭和 5年に発生した台湾の霧社事件を抜きにしては考えられない。日本軍は蜂起した原住民に対して、毒ガスの生体実験を行った。その延長上に731部隊がある。まずそれから解明すべきだ」という証言を得た。
 それから約10年著者は霧社事件に関わることとなる。霧社事件ほど謎に包まれた事件は、これまでに例がない。日本側の徹底した鎮圧で、蜂起側の関係者が抹殺されたため、真相が闇の中だからである。
 本書は日本の植民地支配の欺瞞が暴き出された霧社事件を、抑圧され、虐げられてきた民衆=原住民側の証言によって、もう一度掘り起こす作業を試みている。その中では毒ガスの生体実験など、凄惨な事実も明らかになっている。それらの新たな検証によって、霧社事件の真相が解明されていく。

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