刺激を与えることで障害者の感覚受理能力を高め、発見と学習を促す新しい環境作り

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関連ワード
スウェーデンのスヌーズレン
タイトル
サブタイトル
世界で活用されている障害者や高齢者のための環境設定法
著者・編者・訳者
河本佳子著
発行年月日
2003年 5月 31日
定価
2,200円
ISBN
ISBN4-7948-0600-0 
判型
四六判
頁数
208ページ

著者・編者・訳者紹介

河本佳子(こうもと・よしこ)
1970年スウェーデンに移住。1974年ストックホルム教育大学を経て、障害者教育に携わる。1992年にルンド大学医学部、作業療法学科卒業後、現在マルメ大学総合病院リハビリテーリングセンターに勤務。1999年スコーネ地方自治体より25年勤続功労賞を受賞。著書に『スウェーデンの作業療法士』『スウェーデンののびのび教育』がある。

内 容

 世界に広がる感覚のバリアフリー。
福祉関係者待望の書。
人工的な空間が生み出す新しいコミュニケーション。
 スヌーズレンという言葉を聞いてもピンとこない方が多いと思う。スヌーズレンとはオランダ語の合成語で香りを嗅ぐという行為と、うとうとする惰眠状態をさしている。これは七○年代の半ばオランダの重度知的障害者を対象にした施設で、一種の教育的刺激を与える環境設定方法として始まった。一般の人は混乱した情報過多の環境の中でも、日常生活に必要な事柄だけを抜粋して生活が営める能力を自然にもっている。が、何らかの感覚障害をもっている人は混乱したまま支障ある生活を強いられている。バリアフリーでもわかるように、ある程度障害に合わせた環境を設定すると普段の生活が潤滑にできるようになる。そういう意味ではスヌーズレンは感覚のバリアフリーともいえる。現在では重度知的重複障害者を対象にするだけではなく、身体障害者、感覚障害者、痴呆症者、慢性の痛感患者、精神病患者、あるいはストレスや過労になりがちな一般の人々にもいろいろな形で受けいれられている。スウェーデンではこんなスヌーズレンを九○年代のはじめから積極的に取り入れ、病院、デイケアセンター、グループホーム、特別学校、保育園、学校などあらゆるところで活用している。

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