世紀の売却
ソ連崩壊後のロシアの資本主義の舞台裏を丹念な取材で活写する「経済スリラー」
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世紀の売却
- タイトル
- サブタイトル
- 第二のロシア革命の内幕
- 著者・編者・訳者
- クライスティア・フリーランド著
- 角田安正・松 代助・吉弘健二訳
- 発行年月日
- 2005年 5月 2日
- 定価
- 6,600円
- ISBN
- ISBN4-7948-0659-0
- 判型
- A5判上製
- 頁数
- 576ページ
著者・編者・訳者紹介
著者-クライスティア・フリーランド(Chrystia FREELAND)
1968年、カナダ・アルバータ州生まれ。ハーバード大学卒。オックスフォード大学で修士号(スラブ研究)を取得。1995〜98年、〈フィナンシャル・タイムズ〉紙のモスクワ特派員。現在、同紙編集次長としてロシア報道に携わっている。
1968年、カナダ・アルバータ州生まれ。ハーバード大学卒。オックスフォード大学で修士号(スラブ研究)を取得。1995〜98年、〈フィナンシャル・タイムズ〉紙のモスクワ特派員。現在、同紙編集次長としてロシア報道に携わっている。
内 容
政治や経済に関する本を読んでいて次々にページを繰りたくなるような気持ちに駆られることは滅多にあることではないが、『世紀の売却』はまさにそうした体験をさせてくれる。ソ連崩壊後のロシア現代史の真相に迫る本書がそれほど魅力的な読み物となっているのは、何よりもまず、著者クライスティア・フリーランドが臨場感あふれる筆致で事実を具体的に語っているからである。フリーランドは単に文才があるだけではない。ジャーナリストとしての取材能力にも非凡なものがある。
本書は、これまで知られていなかった興味深いエピソードを満載し、読者を飽きさせない。それは、彼女が新興資本家(オリガルヒ)を始めとするロシアの有力者や市井の人々に粘り強くインタビューと密着取材を繰り返し、彼らの胸襟を開かせることに成功したからである。本書はまた、大勢の人物が登場するにもかかわらずとても読みやすい。それは、著者が主要な登場人物を、①若手改革派、②オリガルヒ、③「戦争党」、④官僚(アパラチキ)に分類し、この四者とその相互関係に焦点を当てて話を進めているからだ。登場人物が整理されたおかげで論旨が明快になり、ロシア事情に不慣れな読者にも読みやすい仕立てになった。
原書の紹介文は、このように読みごたえのある本書を「経済スリラー」と称しているが、その言葉に偽りはない。専門家のみならず一般読者にも是非ご一読いただきたい好著である。
本書は、これまで知られていなかった興味深いエピソードを満載し、読者を飽きさせない。それは、彼女が新興資本家(オリガルヒ)を始めとするロシアの有力者や市井の人々に粘り強くインタビューと密着取材を繰り返し、彼らの胸襟を開かせることに成功したからである。本書はまた、大勢の人物が登場するにもかかわらずとても読みやすい。それは、著者が主要な登場人物を、①若手改革派、②オリガルヒ、③「戦争党」、④官僚(アパラチキ)に分類し、この四者とその相互関係に焦点を当てて話を進めているからだ。登場人物が整理されたおかげで論旨が明快になり、ロシア事情に不慣れな読者にも読みやすい仕立てになった。
原書の紹介文は、このように読みごたえのある本書を「経済スリラー」と称しているが、その言葉に偽りはない。専門家のみならず一般読者にも是非ご一読いただきたい好著である。