日本の理学療法士が見たスウェーデン
重度の二次障害を防ぐ独自の療法とは。日本のケアの課題を照らす現場からの報告
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- 関連ワード
- 日本の理学療法士が見たスウェーデン
- タイトル
- サブタイトル
- 福祉先進国の臨床現場をレポート
- 著者・編者・訳者
- 山口真人著
- 発行年月日
- 2006年 4月 20日
- 定価
- 2,420円
- ISBN
- ISBN4-7948-0698-1
- 判型
- 四六判上製
- 頁数
- 252頁+カラー口絵4ページ
著者・編者・訳者紹介
著者-山口真人(やまぐち・まこと)
理学療法士。社会福祉士。
獨協大学外国語学部英語学科中退後、佛教大学社会学部社会福祉学科(通信教育課程)卒業。
その後、社会医学技術学院理学療法学科(夜間部)卒業。
東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻(病態運動学講座人間行動学分野)前期博士課程修了、障害科学修士。
病院で臨床に携わる傍ら、2000年より毎年スウェーデンの現場を訪れている。
2000年より、医療法人錦秀会阪和第二泉北病院リハビリテーション部に勤務。
理学療法士。社会福祉士。
獨協大学外国語学部英語学科中退後、佛教大学社会学部社会福祉学科(通信教育課程)卒業。
その後、社会医学技術学院理学療法学科(夜間部)卒業。
東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻(病態運動学講座人間行動学分野)前期博士課程修了、障害科学修士。
病院で臨床に携わる傍ら、2000年より毎年スウェーデンの現場を訪れている。
2000年より、医療法人錦秀会阪和第二泉北病院リハビリテーション部に勤務。
内 容
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私が初めてスウェーデンを訪れたのは2000年のことです。それまでずっと感じていたこと、つまり日本の障害者たちが受けるケアやリハビリの矛盾や違和感の理由がいったい何なのかを知るための渡瑞でした。それからというもの、毎年スウェーデンの療法現場を訪れ、徐々に日本との違いに気づくようになりました。
第一の違いは、日本の現場では日々目の当たりにする、脳卒中や難病などが原因で重度の一次障害をもった人々が、重度の四肢拘縮や圧迫褥瘡、さらには栄養摂取のための鼻腔経管の長期装着というような重度の二次障害に陥っていくというさまにスウェーデンでは出会わないというものでした。しかし、本当にスウェーデンにはそのような人々がいないのか……もしいないとするならば、それはどのようにして予防されているのだろうか、それらを最終確認するために、2005年の初夏、勤務先の病院を休職して6度目の旅に出たのです。本書は、そのときの視察をもとにして書かれたものです。
ガラスの王国の玄関口であるヴェクショーを皮切りに、中央部に位置する自然豊かなエステシュンドとクロコム、ボスニア湾を望む港町ヤヴレ、そして歴史ある大学の街ウプサラへと滞在場所を変えながら、病院、ケア付き特別住宅、サービスアパート、在宅といったさまざまな現場で取材を重ねていくにつれて、スウェーデンでは日本のような重度の二次障害者は発生しないということが動かしがたい事実として明らかになってきました。
本書では、それら現場でのケアやリハビリの様子を描くとともに、その背景にある法律や制度、さらには経済的な側面についても可能なかぎり触れました。また、療法現場の写真も数多く掲載することによって、読者のみなさまにスウェーデンと日本の現場の違いを総合的に理解していただけるように配慮しました。本書が、今後の日本のケアやリハビリの現場や制度のあり方について考えていくための良き資料となりましたら幸いです。