制裁論を超えて
二重基準の政治に加担する私たち自身の植民地主義を批判的に剔出し、〈市民の連帯〉の思想を紡ぎ直す
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- 関連ワード
- 制裁論を超えて
- タイトル
- サブタイトル
- 朝鮮半島と日本の〈平和〉を紡ぐ
- 著者・編者・訳者
- 中野憲志編
- 藤岡美恵子・LEE Heeja・金朋央・宋勝哉・寺西澄子・越田清和・中野憲志著
- 発行年月日
- 2007年 8月 1日
- 定価
- 2,860円
- ISBN
- ISBN978-4-7948-0746-5
- 判型
- 四六判上製
- 頁数
- 290ページ
著者・編者・訳者紹介
執筆者-藤岡美恵子-法政大学・同大学院講師、国際人権論。
LEE Heeja-在日韓国人二世
金朋央-在日コリアン青年連合(KEY)
宋勝哉-在日コリアン青年連合(KEY)
寺西澄子-日本国際ボランティアセンター(JVC)
越田清和-さっぽろ自由学校「遊」、国際協力論
中野憲志-先住民族・第四世界研究、NGO論
LEE Heeja-在日韓国人二世
金朋央-在日コリアン青年連合(KEY)
宋勝哉-在日コリアン青年連合(KEY)
寺西澄子-日本国際ボランティアセンター(JVC)
越田清和-さっぽろ自由学校「遊」、国際協力論
中野憲志-先住民族・第四世界研究、NGO論
内 容
政治は二重基準に満ちている。その二重基準を正当化するためにマスメディアが情報操作の道具と化し、二重基準を隠蔽する言説が流布される。そのために大学知識人や専門家が動員されることもあるだろう。
日本における朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をめぐる「情報」や言説とは、こうした二重基準の矛盾が最も集約的に表出される〈場〉である。核開発問題では、まるですぐにでも日本が北朝鮮から核攻撃を受けるかのような恐怖を煽る「報道」が繰り返され、北朝鮮バッシングの道具と化す。その一方では、超核大国の米国やロシア、中国の核兵器や大量破壊兵器の存在は不問にされる。
また、拉致を「国家テロ」とするこの国の政府によって、北朝鮮の人権侵害が執拗に取り上げられる一方で、日本国内における在日社会に対する民族差別や暴力は見過ごされてしまう。
本書は、核や拉致をめぐり派生する、実は私たち自身をも取り込んでいるこうした二重基準を、戦前・戦後を貫く日本の対朝鮮半島政策に深い影を落としつづけ、未だに私たち自身も囚われている植民地主義の視点から捉え返そうとするものである。
日本における朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をめぐる「情報」や言説とは、こうした二重基準の矛盾が最も集約的に表出される〈場〉である。核開発問題では、まるですぐにでも日本が北朝鮮から核攻撃を受けるかのような恐怖を煽る「報道」が繰り返され、北朝鮮バッシングの道具と化す。その一方では、超核大国の米国やロシア、中国の核兵器や大量破壊兵器の存在は不問にされる。
また、拉致を「国家テロ」とするこの国の政府によって、北朝鮮の人権侵害が執拗に取り上げられる一方で、日本国内における在日社会に対する民族差別や暴力は見過ごされてしまう。
本書は、核や拉致をめぐり派生する、実は私たち自身をも取り込んでいるこうした二重基準を、戦前・戦後を貫く日本の対朝鮮半島政策に深い影を落としつづけ、未だに私たち自身も囚われている植民地主義の視点から捉え返そうとするものである。