天使に見守られて
癌と向き合った一人の女性が勇気をもって遺した闘病の記録
ネット書店で注文
- 関連ワード
- 天使に見守られて
- タイトル
- サブタイトル
- 癌と向き合った女性の闘病記録
- 著者・編者・訳者
- イェンス・グルンド&メッテ・ホウマン著/トーベン・ストロイヤー写真
- フィッシャー・緑訳/須山玲子企画・編集協力
- 発行年月日
- 2009年 5月 29日
- 定価
- 1,980円
- ISBN
- ISBN978-4-7948-0804-2
- 判型
- 四六判並製
- 頁数
- 216ページ
著者・編者・訳者紹介
著者-Jens Grund(1961-、イェンス=グルンド)-
モーンアヴィーセン・ユラン=ポステン新聞国内記事編集副主任・編集養成主任。
著者-Mette Hovmand(1979-、メッテ・ホウマン)-
同新聞ルポルタージュグループ国内記事スタッフ。
写真-Torben Stroyer(1944-、トーベン・ストロイヤー)-
同新聞報道カメラマン。
訳者-フィッシャー・緑(Midori Fischer)-
1942年生まれ。1964年よりデンマーク在住。2000年よりデンマーク日本人会会長として、在留日本人間のネットワーク確立、デンマークと日本の相互理解に努める。通訳、翻訳、視察研修コーディネーター業。
企画・編集協力者-須山玲子(すやま・れいこ)-
1939年生まれ。1962年、上智大学文学部英文科卒。2001年、文化庁派遣在外研修生としてデンマークで研修した後、「すかがわ国際短編映画祭」で、主として北欧の優れた児童映画を紹介している。フィルム・コーディネーター。
モーンアヴィーセン・ユラン=ポステン新聞国内記事編集副主任・編集養成主任。
著者-Mette Hovmand(1979-、メッテ・ホウマン)-
同新聞ルポルタージュグループ国内記事スタッフ。
写真-Torben Stroyer(1944-、トーベン・ストロイヤー)-
同新聞報道カメラマン。
訳者-フィッシャー・緑(Midori Fischer)-
1942年生まれ。1964年よりデンマーク在住。2000年よりデンマーク日本人会会長として、在留日本人間のネットワーク確立、デンマークと日本の相互理解に努める。通訳、翻訳、視察研修コーディネーター業。
企画・編集協力者-須山玲子(すやま・れいこ)-
1939年生まれ。1962年、上智大学文学部英文科卒。2001年、文化庁派遣在外研修生としてデンマークで研修した後、「すかがわ国際短編映画祭」で、主として北欧の優れた児童映画を紹介している。フィルム・コーディネーター。
内 容
デンマークは日本と比べて人口は約25分の1、国土は約8分の1の北欧の小国ながら、社会福祉の先進国として、また世界で一番住みよい国として知られる。その国で、癌を患ったひとりの女性が病とどのように向き合って生きたか、最後の日々をホスピスでどのように過ごしたかを、写真とともに記録したのが本書である。
私は毎年映画祭に参加するためデンマークを訪れるのだが、その度にコペンハーゲン郊外に住む友人エルセ・デュアホルムさんの家に泊めてもらう。思いやりと博識さでいつも歓待してくれるエルセ夫人とのお茶の時間は、私にとって至福の時である。
このエルセ夫人がある時、彼女の親友の娘さんが癌に冒され、42歳の若さで最愛の家族(夫、娘、息子)を残して亡くなったという話をしてくれた。そしてその人の闘病生活を記録した本が出版されたという。詳しく話を聞いているうちに、単なる逸話として聞き流せない何かが私の心に残った。私は4年前に夫を悪性脳腫瘍で亡くした。最後の約一か月間を、神奈川県のピースハウス病院(日本で最初の独立型ホスピス病院)で娘と共に夫に寄り添って過ごした体験から、この記録がとても貴重なものに感じられ、日本に紹介すれば医療に携わる人々や患者さんを介護する家族の方々のお役に立つのではないか、という強い思いが芽生えた。
本書の主人公ベネディクテさんは、病床からデンマークのホスピスをめぐる問題への提言を新聞に投書し、メディアの取材を受け入れ、自身と家族のありのままの姿を記録し出版することに同意された。彼女が強い意志と勇気によって遺した記録は、デンマークの人々にホスピスの重要性を気づかせた。闘病者の心の軌跡、寄り添う家族それぞれの想い、ホスピスの医師やスタッフをはじめ周囲の人々の支えなど、本書から学ぶことは数多い。
死は誰にも訪れる。ベネディクテさんが伝えようとしたメッセージが海を越えて日本の読者の方々に届き、生と死を考えるきっかけとなればと願っている。
(企画・編集協力者 すやま・れいこ)
私は毎年映画祭に参加するためデンマークを訪れるのだが、その度にコペンハーゲン郊外に住む友人エルセ・デュアホルムさんの家に泊めてもらう。思いやりと博識さでいつも歓待してくれるエルセ夫人とのお茶の時間は、私にとって至福の時である。
このエルセ夫人がある時、彼女の親友の娘さんが癌に冒され、42歳の若さで最愛の家族(夫、娘、息子)を残して亡くなったという話をしてくれた。そしてその人の闘病生活を記録した本が出版されたという。詳しく話を聞いているうちに、単なる逸話として聞き流せない何かが私の心に残った。私は4年前に夫を悪性脳腫瘍で亡くした。最後の約一か月間を、神奈川県のピースハウス病院(日本で最初の独立型ホスピス病院)で娘と共に夫に寄り添って過ごした体験から、この記録がとても貴重なものに感じられ、日本に紹介すれば医療に携わる人々や患者さんを介護する家族の方々のお役に立つのではないか、という強い思いが芽生えた。
本書の主人公ベネディクテさんは、病床からデンマークのホスピスをめぐる問題への提言を新聞に投書し、メディアの取材を受け入れ、自身と家族のありのままの姿を記録し出版することに同意された。彼女が強い意志と勇気によって遺した記録は、デンマークの人々にホスピスの重要性を気づかせた。闘病者の心の軌跡、寄り添う家族それぞれの想い、ホスピスの医師やスタッフをはじめ周囲の人々の支えなど、本書から学ぶことは数多い。
死は誰にも訪れる。ベネディクテさんが伝えようとしたメッセージが海を越えて日本の読者の方々に届き、生と死を考えるきっかけとなればと願っている。
(企画・編集協力者 すやま・れいこ)