視点を変えるとまったく違った京都が見えてくる。
キン・シオタニ、初翻訳作品&描き下ろし版画収録!

978-4-7948-0986-5

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視点を変えるとまったく違った京都が見えてくる。
キン・シオタニ、初翻訳作品&描き下ろし版画収録!

関連ワード
密詩集─絹の都
タイトル
サブタイトル
THE CITY THAT SILK BUILT The Courier Collection
著者・編者・訳者
クリス・モズデル詩
 
キン・シオタニ訳
発行年月日
2014年 12月 9日
定価
1,980円
ISBN
ISBN978-4-7948-0986-5 C0095
判型
A5判並製
頁数
192ページ

著者・編者・訳者紹介

訳者-キン・シオタニ
イラストレーター。
学生時代は貧乏旅行にあけくれる。
1995年に発表されたポストカード「長い題名シリーズ」で注目され、以降、多くのメディアにイラストや文章を提供する他、作詞や新作落語の台本も手がける。
現在tvkで散歩番組『キンシオ』に出演中。

内容

 クリス・モズデルは、YMOをはじめ坂本龍一、山下達郎、シーナ&ザ・ロケッツなど、日本の重要な音楽シーンに多くの詞を提供してきたイギリスの詩人である。彼の作詞でYMOの代表曲である『ビハインド・ザ・マスク』がエリック・クラプトンやマイケル・ジャクソンにカバーされたように、独特の世界観を音楽界に加えてきた。そんな彼に僕は大学時代に出会ったのだが、それ以降ずっと慕い続けている師匠のような存在となっている。言ってみれば、僕に一番影響を与えた人物である。
 2013年、京都を愛し続けているクリスは、約1年間その地に滞在して88の詩を書き上げた。その翻訳を頼まれた僕は、単語を調べ、クリスに確認するという作業を1年間ほどかけて繰り返した。平安時代の京都では、ものすごい数の和歌が男女の間でやり取りされていたわけだが、この詩集も同じく男女間のやり取りという形をとっている。
 そこに表されている「鯉が書を書いている」、「タケノコはまるでロケット」、「瓦屋根は龍の鱗」などといった表現は、日本人にとっては新鮮なものに映る。あるモノを別な角度から観察し、作詞家としてではなく純粋に彼自身から発せられた言葉の鎖は、まるで読者にからみついてくるような錯覚さえ覚える。
 掲載されている写真はクリスが京都で撮影したものだが、ここにも彼独特の視線が感じられる。そこに、僕もいくつかの版画を提供させてもらっているので、読者のみなさんにはこのコラボレーションも楽しんでいただきたい。また、クリスのアイデアで英語の註を掲載したが、これは京都を旅する外国人に向けたもので、「風呂敷」や「団子」などがどのように説明されているのかを、英語の勉強がてら読んでいただきたい。本書とともに京都へ行くと、これまでとは違った古都に出会うことだろう。ひょっとしたら、同じ本を手にして鴨川沿いを歩いている外国人に会うかもしれない。
(訳者 キン・シオタニ)

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