子どもを本嫌いにする読書教育はもうやめよう! 「読書で人生が変わった」数々の実話から読書の真の価値と適切な指導法を探る

978-4-7948-1240-7

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子どもを本嫌いにする読書教育はもうやめよう! 「読書で人生が変わった」数々の実話から読書の真の価値と適切な指導法を探る

関連ワード
ざんねんな読書指導 スマホから「子どもの人生」を守った物語
タイトル
サブタイトル
スマホから「子どもの人生」を守った物語
著者・編者・訳者
有馬心一朗著
発行年月日
2023年 5月 25日
定価
2,200円
ISBN
ISBN978-4-7948-1240-7 C0037
判型
四六判並製
頁数
206ページ

著者・編者・訳者紹介

著者紹介 有馬心一朗(ありま・しんいちろう)
関東圏内の公立学校主任教諭。専門は教育社会学。
学生時代から現役教師主催の教育研究団体に所属。有田和正氏(元愛知教育大学教授)から指導を受けた影響で教育雑誌に実践が掲載され、全国紙でも取り上げられる。
著書に『ざんねんな先生 教育界初! 「非常識な現場」を大告白』『ざんねんな教育環境 現職教師が語る「学力格差」の実態』(ともに新評論)がある。
趣味はマラソンとイラスト。

内容

 学校時代、「読書の重要性」を親や先生から諭され、うっとうしく思った経験はありませんか。「本なんか読んで、何かいいことあるのか?」と──筆者は、「読書ひとつで人生が変わる!」そんな場面を何度も見聞きしてきました。
 たとえば筆者の教え子たちの中には、こんな経験をした子がいます。イジメに遭って居場所をなくしていた時期、ある一冊の本に出あって命を救われた。小学生時代に身につけた読書習慣で、成人後に苦境から脱した。こうした「読書で人生が変わった」数々の実話を通じて、読書の教育的な価値をお伝えするのが本書の趣旨です。
 筆者は、読書は「教育への最良の投資」だと考えます。本ほど安価で、教育的な効果のあるツールはほかにないと思うからです。すぐれた本を読むことで、「知の巨人」を(大金をかけずに)自らの脳内に棲まわせることができる。読書とはそういう営みではないでしょうか。とくに名著と呼ばれる「古典」を読むことは、(もしそれが文庫なら)破格の値段で過去への旅をするようなものです。考えてもみてください、書店や図書館へ行けば、一〇〇〇年も二〇〇〇年も前の書物に触れることができる、これは奇跡としか言いようがありません。「古典を読む」とは、過去の偉人たちと時空を超えて対話をすることなのです。
 ところが、一方で教育現場では、「読書感想文」や「一〇分間読書」など、子どもたちを本嫌いにさせる教育活動が根強く行われています。全国各地の学校では、「ざんねん!」のひと言では済まされない「悲劇」が日々生み出され続けているのです。
 では、どうすればこうしたちぐはぐな状況を脱することができるのでしょうか。まずは本書で紹介した三〇ほどのエピソードを読んで、「読書ひとつで人生が変わる可能性」を実感していただけると幸いです。
(ありま・しんいちろう)

目次

まえがき 筆者の読書遍歴 1

第1章 読書の価値 「日本人の心」を受け継ぐ本の力 3

日本人にしかできない「国際貢献の源」は読書にあった 4
本の教育的な効果は無限大である 一冊の本で知的レベルが上がる 7
イジメから「居場所」を得た図書室での物語 12
「友達ができない」という難題を解決した読書の魅力 17
たった一冊の本に「重要な命」を奪われないために 21
「先人の知恵」をヒントにした読書法24
偉人から学ぶ重要性 スマホに人生を奪われないために 27
実証! 美容につながる読書術 「顔つき」が変わった兄弟の物語 30
タイムマシンよりも効果がある本の力 34
「野生の勘」を劣化させない読書術 38
本の選び方で失敗しないために 受験の結果を大きく左右する選書の力 42
本は安い 定価の一〇〇〇倍以上も効果を生む本がある? 44
旅がもたらす成長物語 47

第2章 本の読み方 読書は「技術」でもある 51

「ある映画」が開いた、言葉を追究する世界観 52
国語辞典が切り開く言葉の世界 56
ハーバード式、親子を幸せにした「読み聞かせ」の実体験 59
落語家気分の「読み聞かせ」で読解力が上がる? 63
児童書で「会話上手」になった驚異の事例 66
『名探偵コナン』で数学が得意になった子ども 72
異論を唱えて「幸運」を手にした友人の話 77
暴力行為を改善した驚異の絵本 80
頭脳を研ぐ時間 精読の力 84
「最強の読書」は隙間時間なのか 90
立ち読みで「稀代の読書家」に迫るしたたかな方法 95

第3章 読書への投資 「人生」という旅の歩き方 99

未来を規定する幼児期の教育投資 100
幼児期における「最強の耳学問」とは!? 104
ルポ 「本を読まない人間」が陥った恐怖の末路 106
一三歳の「死」を無駄にしない 衝撃的な教材との対峙110
「古典」が生き残るワケ 115
読書こそ国語力を習得する最大の方法である 119
「大学の講義」を圧倒的に凌ぐ読書の力 122
「読書嫌い」を大量に生み出す狂気の愚策とは? 125
初めて「世間」にダマされた一八の春 128
読書の「誤解」を科学的に検証してみた 133
AIとテキストという「二刀流学習」の是非 137
楽しい書店の旅 「不登校」激減の図書室とは? 139

第4章 本の選び方 読書の価値は「読む前」に決まる 145

「知りたい」という本能レベルの読書欲 146
児童文学の巨匠が推す「本の選び方」と八つの視点 150
「塾講師の強迫」から絵本が救ったルポ 152
読書の「罠」から脱して学力を上げた親子の物語 155
読む前に「本を手に取らせる方法」 表紙の魅力 160
体育会系の子どもに向いていた「読解力の養成法」があった 163
「タイトルだけ」で、日の目を見ない本を発掘させる 169
不人気な理論でも強力な説得力をもった事例 172
「憧れ」は、読書へと導く最良の方法である 176
新聞の「記事」から「薄い本」、そして「大作」を読破したという実話 180
「選書」物語 テレビ番組の制作者に心を鷲づかみにされた話 183

あとがき 189

参考文献一覧 197

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