フォーレ
ガブリエル・フォーレに興味がある貴方に贈る1冊です
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- 関連ワード
- フォーレ
- タイトル
- サブタイトル
- 音楽から沈黙へ 言葉では言い表し得ないもの……
- 著者・編者・訳者
- ウラディミール・ジャンケレヴィッチ著
- 大谷千正・小林緑・遠山菜穂美・宮川文子・稲垣孝子訳
- 発行年月日
- 2006年 9月 4日
- 定価
- 4,950円
- ISBN
- ISBN4-7948-0705-8
- 判型
- A5判上製
- 頁数
- 456ページ
著者・編者・訳者紹介
著者-ウラディミール・ジャンケレヴィッチ(Vladimir Jankélévitch)
1903年、ユダヤ系ロシア人の両親の下にフランスのブールジュに生まれる。
E.N.S.(エコール・ノルマル・シュペリユール)に進み、28歳で学位論文を提出して教職に就く。
大戦勃発で動員、レジスタンスを経験。
51年にパリ大学文学部の倫理学担当教授になり、78年に退官。85年没。
1903年、ユダヤ系ロシア人の両親の下にフランスのブールジュに生まれる。
E.N.S.(エコール・ノルマル・シュペリユール)に進み、28歳で学位論文を提出して教職に就く。
大戦勃発で動員、レジスタンスを経験。
51年にパリ大学文学部の倫理学担当教授になり、78年に退官。85年没。
内 容
1988年に新評論から刊行された邦訳『アンリ・ベルクソン』に続いて、この度、V・ジャンケレヴィッチの『フォーレ』が遂に日本語で日の目を見ることになった。フォーレ研究家、J=M・ネクトゥーの言によれば、晩年、ジャンケレヴィッチはフォーレの音楽の中にベルクソン的な世界を見出して、次のように述べていたと言う。「フォーレの音楽には、ベルクソンを強く感じさせるような傾向が存在する。それは継続した流れ、つまり流動し、経過してゆく魅力のことであり、流麗さとも言えるものなのだ」。
このフォーレについての著作は、彼の数多い音楽書の中でも最初のものにあたり、きわめて個性的で鋭い論法、確かな音楽分析と微妙に言い表された演奏表現、そしてこれらのものが独創的で彼一流の考えのもとに見事な統一感をもって繰り広げられている。そして歌曲に関する部分が全体の半分以上を占めてはいるものの、時にはその領域を大きく越えて、フォーレの様々な作品に触れ、さらにはドビュッシー、サティ、ラヴェル、リスト、シューマン、アルベニス、そしてロシアの作曲家達の作品との類似点なども、具体的に曲名や曲の一部を例にとりながら、幅広く論じているのだ。
本書は、第Ⅰ部(歌曲)、第Ⅱ部(ピアノ曲と室内楽)、第Ⅲ部(美学)の他、巻末に収められた作曲家の二人の息子達に捧げられた追悼文、そしてフォーレの作品の調性別分類表などから成り、まさにフォーレの、言葉では言い表し得ない、魂の安らぎの世界に足を踏み入れた、珠玉の1冊と言えよう。ジャンケレヴィッチが語る熱の籠った美の世界に、親しみを持って耳を傾けていただければ幸いである。